読書
2025年3月号より、「特集3 データセンターという怪物」。AI、AIと喧しいが、「業者はその負の側面について積極的には語らない」という点はここでも当てはまる。AIがもたらす無視できない問題の一つが、その消費電力の多さだ。本特集は、この問題に焦点を当…
毎日のニュースを追いかけるより一歩引いて、時事的なトピックについてある程度まとまった専門家の知見を読みたいな、というときであれば、今でも雑誌媒体は結構使えるなぁと思う。特に、自分が専門ではない分野についての情報がほしいとき。そんなこともあ…
ちゃんとわかるための勉強方法を知らない学生というのは、ちゃんとわかっている学生のことがイメージできていない。できない学生ほど「できる奴は、聞いた端からスラスラと理解しているんだろう」みたいにイメージしている。だから、自分が「スラスラとはわ…
タイトルを読んだだけで思わずニヤリとしてしまうのではなかろうか。多くの人は、特に学者であれば、大なり小なり身に覚えがあるかもしれない(一応、「かもしれない」としておく慎ましさは必要かもしれない)。ただ、これは単なる怠惰と悪ふざけの本ではな…
平野啓一郎の作品は、これまで読んだことがなかった。もっとも、割と最近まで小説を読むこと自体がめったになくなっていたから、これは彼の作品に限ったことではない。むしろ、読んだことがないにも関わらず、この人は私にとって不思議な縁を感じる作家なの…
リチャード・ローティについて、NHKの100分De名著シリーズから。 ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』 2024年2月 (NHKテキスト) 作者:朱 喜哲 NHK出版 Amazon
第二次大戦末期。敵軍が迫る中、国有財産=ユダヤ人からの没収財産を積んだ「黄金列車」が行く。積荷の財宝を巡ってさまざまな人々の思惑が交差する中、主人公たちは官僚の論理を駆使して淡々と問題に対処し、列車と財宝を守り抜く。そんな感じの話。 黄金列…
年末年始にテンセント(中国)版のドラマを見て、どハマり。映像化を待ちきれないので、続きの2と3を小説で読んだ。とても読み切れるとは思わなかったのだが、読み始めるとスイスイ引き込まれて、思ったより倍は早く読み終えた。翻訳がものすごく読みやす…
江戸の千駄木町の一角を流れる心淋し川(うらさびしがわ)。その傍に暮らす市井の人々を描いた六篇の連作小説。ネタバレは(ほぼ)なし。
年末年始に、次の本を読みました。 WOKE CAPITALISM 「意識高い系」資本主義が民主主義を滅ぼす 作者:カール・ローズ 東洋経済新報社 Amazon
神野直彦『財政のしくみがわかる本』を読み返していたら、郵政民営化に関連しておもしろい記述があったので、紹介したいと思います。あの郵政解散の喧噪から、今年で10年になるのですね。
憲法96条改正論議や解釈改憲という暴挙に象徴されるように、為政者自身が憲法的価値をまったく尊重しない。そんな異常な時代に、哲学者・高橋哲哉と政治学者・岡野八代が「憲法」をめぐって対話する。これは読まないわけにはいかないでしょう、という企画で…