「野宿者問題を理解すること」への追記
「野宿者問題を理解すること」および「その2」は、「野宿者を怖がること」に「なるほど」と思った人*1に、一度立ち止まって同じ構図を反対側からも見て欲しい、と思って書いた。rnaさんとt-keiさんのやり取りも関連する。僕はrnaさんが言いたかったことはこういうことじゃないの?と思って書いたわけだけど、書きながら感じていたことは、どちらかというとt-keiさんの苛立ちの方に近い(と思う)。
僕はこのブログの上で野宿者問題についての理解を求めて、理解に資する文章を書こうと思って書いてきた。それは大事なことだと今も思う。しかし、書けば書くほど明瞭になってくるのは、「言い訳なんかしなくても当然のように生きている人が、申し開きをしなければ(あるいはしたとしても)生存を脅かされる人たちに向かって言い訳を要求する構図」*2だ。問題は野宿者問題についての無知、○○問題についての無知、というところに起因するのではない。無知であることに対する態度の問題としてあるのだ。だから、書いたことに納得して欲しいと思うと同時に、その納得している自分が立っている場所がどういう場所なのかに気づいて欲しいと強く願う。それに本当に気づいているならば、それほど清清しいスッキリした感覚──なるほど分かった!という感覚──で終わることは絶対にないはずだ。
【追記の追記】 書いてしばらくしてから、このあたりのモチーフは岡真理さんから学んだ(つもりの)ものと重なるなぁ、と思い出した。3冊紹介。
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*1:http://d.hatena.ne.jp/Mizusumashi/20070209/1171021647など。あと、ブクマの何人もの人とか。
*2:kmizusawaさんが「なんかこう、「障害者」は「健常者」にあわせる努力を求められ、「健常者」は「障害者」を受け入れる努力を求められ、で、その逆の視点ってあんまりないよな。」と述べている。そうそう、それそれ。それが言いたかった。