モジモジ君のブログ。みたいな。

はてなダイアリーから引っ越してきました。

隠蔽のためのおしゃべり

しかし、なぜいつもこうなのだろう。昨日、24時間テレビでキャッチボールできるようになるために努力する脳性マヒの少年を取材してた。この少年も、この少年を励ます松井も美しいと思う。しかし、障害者のために「世界全体マイナス障害者」に必要とされている努力については、チャリティー以外一切の情報をもたらさない。この少年が大人になったとき、そこにどんな夢のある世界が広がっているのか。当然そこには「障害者自立支援法案」の問題がある。しかし、そうしたことは一言も触れられない。こうした番組の姿勢は、この企画が始まってから十数年続いている。隠蔽のための感動。隠蔽のためのチャリティー。もちろんその対極には、見たいものしか見ない視聴者の存在が想定されている。その想定は正しいのか、そうでないのか。胸に手をあてて考えたい&考えてほしい。

その裏番組で(24時間テレビとコラボしてたけど)、晩年ユニセフの活動に没頭したオードリー・ヘップバーンの特集をやってた。ソマリアの子どもたちの心配をしながら息を引き取った話の後、そのソマリアのことはただの一度も語られない。ヘップバーンすごいねーみたいな話をしながら、今のソマリアの話は一瞬たりとも想起されることはない。隠蔽のためのヘップバーン。ご本人が見たらなんと思うだろう。
やばい。見るんじゃなかった。吐き気がする。