モジモジ君のブログ。みたいな。

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都議会差別野次事件について

 塩村都議の過去のテレビ出演歴や発言が取りざたされている。そもそも、このタイミングでそれらの事実について論評することすらはばかられる。言うまでもなくそれは犠牲者非難=二次加害に他ならないから。

 それは前提として、それでも塩村都議の過去を問題にするのであれば、女性性を徹底的に商品化する社会の性差別性と切り離して語ることなどできはしない。そのような構図を生み出しているのは、まさに件の野次を容認している社会そのものだということに気づかないわけがない。

 また、過去を問題にするなら、同時に現在をも考慮に入れるべきだ。差別野次を投げつけられた質問で塩村都議が取り上げたのは、喫煙問題であり、動物の殺処分問題であり、女性問題だ。これらを正面から取り上げてきちんと報じることこそ、政治と関係のない過去の発言を取り上げるよりはるかに優先されるべきことだろう。

 ほんの少しだけ週刊誌に同情するとすれば、これらメディアもまた、この社会の差別構造の産物に他ならないと言う点にあるだろうか。

 でも、それならば、せめて塩村氏程度には、筋を通したらどうか。彼女は、少なくとも、都議になったからには都議としての筋を通す、つまり、きちんと一般質問等の議員活動を行い、差別発言は不問にしない、そういう筋を通している。彼女の現在の仕事を報じる程度の筋も通せないなら、そんな週刊誌に彼女を非難する資格はない。

 それにつけても、まだ名乗り出ていない都議連中の矮小なこと。塩村氏は過去のテレビ出演において、少なくとも顔を出して堂々と発言し、それをよしとしない人からの批判も非難も受けている。今だに逃げ回っている覆面都議とは、その点一つをとっても雲泥の差ではないか。