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これが人間か──終末期の治療法、意思確認に診療報酬

終末期の治療法、意思確認に診療報酬・厚労省方針


 厚生労働省は26日の中央社会保険医療協議会中医協)で、患者の終末期の治療方法を文書で確認した場合に診療報酬を医療機関に支払う方針を提示した。終末期を自宅で迎えたい人や、病院での延命治療を望まない人の希望を尊重する医療へ転換を促すのが狙い。2008年度の診療報酬改定で実現を図る。
 終末期医療を巡っては、体調の急変などで患者が自分の治療方法に関する意思表明をできなくなるケースも多く、本人が望まなかった延命治療なども行われているとみられている。このため厚労省は、医師や看護師らが患者と話し合い、体調急変の場合の治療方法を事前に合意して文書化すれば、診療報酬を支払う仕組みを提案した。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20071027AT3S2602F26102007.html*1

 どう論評すればいいのかが分からない。というのは、これにふさわしい怒り方が分からない。

 事前指示書を書かせることに診療報酬を与える。──こういうことが言えるのは、無知ゆえなのだろうか、確信犯なのだろうか。そんなことを考えたりもするけれど、でも、そんなことはどちらでもよくて、ともかく人が人に対してこんなことを意図できてしまう、ということは事実なのだ。その事実に、ただただ、打ちのめされる。これまでも、人は結構残酷なことができるものだと何度も驚いた気がするけれど、これはまた、もう一段突き抜けている。

 と同時に、こんなことが言えてしまう人に対して、「同じ人間」という感覚を、僕自身が持てない。持てている感じがしない。こんなことが言える人たちと僕との間は、一体、何でつながっていると言えるのだろうか。そこが切り離されたような感じがする。そのことが、また、恐ろしい。