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教育基本法、あるいは日本における民主主義の山場

 女性・若者・学生を探せ 内閣府やらせマニュアル - 保坂展人のどこどこ日記
 やらせ×やらせ=教育基本法改正賛成の声の幻 - 保坂展人のどこどこ日記


 次々明るみにでる一連のタウン・ミーティング(TM)のやらせスキャンダル。民主国家においては、ありえない、あってはならないスキャンダルの一つといっていい。議論の余地はない。・・・といいつつ、議論してみよう。TMを盛り上げたいのであれば、イベント開催の広報にこそ力を入れればいいのだ。ついでに「反対意見の方こそ集まれ」とでも言えば、そこに政府の誠実さを見出し、シニシズムに陥っていた人も訪れるかもしれない。なぜ、教育行政筋の人間ばかりを集めるのか。なぜ質問の「内容」まで用意するのか。あるいは質問の内容を用意するにせよ、なぜ「反対意見」のフォーマットも併せて用意しないのか。いくらでも突っ込みを入れられる。・・・と同時に、そもそも政府筋からの呼びかけで集められた人は、自分が出席していることを政府側に知られており、その中で反対意見をわざわざ言おうとする人などいないのだから、反対意見のフォーマットがあったとしても、それはアリバイにもならない。というわけで、そもそも政府筋で動員などやってはならないのだ。何をどうつついても、どう考えても、今回のやらせスキャンダルに一片の理もない。
 そんな中、与党側は「たいしたことではないんだよ」との猫撫で声でごまかそうとしている。>教基法、与党単独採決も=やらせ質問「つまらぬこと」−自民・二階氏@Yahooニュース*1
 まぁ、先の二階氏の発言も、その中での苦し紛れに過ぎない。だいたい、こんなことさえ分からないバカであるならば、あまりにバカすぎて悪党にもなれない。この発言の無理を、二階氏自身がよーく承知しているはずだ。しかし、それでも、こんなバカみたいな言い訳を口にせざるをえないのは、つまり、追い詰められているからだ。時間が経過すればするだけ、教基法改正には不利になる。不利になるしかないような、どうしようもない常識ハズレのスキャンダルが明るみに出たからだ。政府与党には一片の理もないからだ。ここで政府与党が考えていることは一つだ。一日でも早く採決する。一日でもはやく終わった話にしてしまう。それしか考えていない。


 だから、今週は、本当に本当の山場だ。より一層の反対の声をあげていく必要がある。
 と同時に、ここに到っては、争点は教基法改正だけではない。少なくとも、いま・ここで教基法が通過することは、仮に教基法改正の内容が素晴らしいものであるとしても、その内容は制定と同時に裏切られることになる。教基法改正に賛成の立場であった人であっても、反対しなければならないはずだ。