「国会TVを見る」運動ってどう?
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
参議院インターネット審議中継
去年の選挙前に「国会議事録を読もう」と呼びかけたのだけれど、基本的には同趣旨。ただ、議事録はいい資料だけど、残念ながら速報性がない。実際の議論があってから3、4日遅れてくる。これは、文字に起こされた議事録を発言者に回して「これでよいか」という確認を取ってからウェブにアップされる、というシステムのためらしい(詳しくは知らないが)。そこで、即日から閲覧できる画像なんだけど、一度、衆議院TVのサイトに行ってみて欲しい。たとえば10月6日予算委員会だと、次のように表示される。
金子一義(予算委員長) | 9時 00分 | 01分 |
菅直人(民主党・無所属クラブ) | 9時 01分 | 58分 |
田中眞紀子(民主党・無所属クラブ) | 9時 59分 | 1時間 00分 |
岡田克也(民主党・無所属クラブ) | 10時 59分 | 1時間 01分 |
金子一義(予算委員長) | 13時 00分 | 01分 |
岡田克也(民主党・無所属クラブ) | 13時 00分 | 31分 |
枝野幸男(民主党・無所属クラブ) | 13時 31分 | 1時間 29分 |
志位和夫(日本共産党) | 15時 00分 | 50分 |
阿部知子(社会民主党・市民連合) | 15時 50分 | 42分 |
亀井久興(国民新党・無所属の会) | 16時 32分 | 29分 |
どこ見ればいいんだぁ・・・。
映像が、質問者の名前ごとに分かれている。速報性から考えると、これは致し方のないところだろう。しかし、興味のあるテーマについて調べようと思うと面倒だ。1人が1時間くらい話していて、そこに3、4つのテーマが出てくる。ところが、何分頃にテーマが移るのか分からないので、結局その議員の分、全部を見なければならなくなる。誰が何について質問したかが分かってればまだマシである。しかし、それさえ分からないとなると、一体、誰のどの質問を見ればいいのかが分からない。
そこで、「見た人が内容についての情報を整理してアップする」ということをあちこちでやったらどうだろうか。たとえば、今日、僕は枝野幸男(民主党)の質問を全部見てたんだけど*1、次のような感じ。
0:00 | 金利規正法 | とても分かりやすい。グレーゾーンをなくすドサクサに規制金利を引き上げようとしている、という指摘。オススメ。 |
0:22 | 障害者自立支援法 | 作業所で45000円くらいの労賃を受け取り、以前は利用料34000程度負担していた人が、法改正後は65000円に(数字ウロ覚え)。酷くないか、など具体的な指摘。返答はメチャクチャ。「調べたが、問題が生じているのは全体の0.5%くらいと認識」といった発言も。一体どこをどう調べたのか。必見。 |
0:51 | 年金格差、ワーキングプア | 正社員とパートの賃金格差、年金格差。「パートに対しても厚生年金加入&企業負担を導入せよ」という質問に対し、「長期間働く仲間と短期間しか勤めない人で差がつくのは当然」といわんばかりの返答。呆れる。 |
1:07 | 代理出産 | 代理出産の子どもの出生届を受理せよ、との先日の高裁判決を受けて、法務省が最高裁への上告を検討中との問題。 |
1:12 | 経済政策 | 「現在の景気回復は輸出=外需主導である。内需の増大にどうつなげていくつもりなのか」という趣旨の質問。これもなかなか面白かった。 |
1:29 | 終了 |
個々の論点、実際に語られた内容についても何か書いてエントリにしたいけれども、それは後で時間があれば。とにかく、「テーマ」「時間帯」「簡単なコメント」の記録だけでもあれば、それは誰かの役にたつはず。「理解する」ことを介さない社会の変革はどこに向かうか分からない、本当に恐ろしいものだなとつくづく思います。できるだけたくさんの(否、すべての)人が、可能な範囲で国会での議論を実際に見て、それぞれの力に応じて内容を理解すること、そして理解に基づいて決定すること&周囲の人と意見を交換すること、そうした小さな努力を一つずつ積み上げていきましょう。・・・という誘惑です。
*1:1時間29分・・。暇だな、自分(笑)。