モジモジ君のブログ。みたいな。

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寛容さについて

 寛容さとは何か。
 あらゆる問いかけに対して、私の意見と、その意見の私にとっての根拠を、応答することである。私の意見を知り、それに反駁し、反駁のための材料を提供することであり、つまり私自身を相手の前に供することである。そして、こうしたことの前提として、相手を殺さないことである。つまり、寛容さとは、「殺さないこと」と「再応答可能な応答をすること」である。
 もちろん、時間には物理的な限度がある。だから、私たちの寛容さを制約するものは、ただただ応答に要する時間である。また、ある種の感情的な軋轢は、一時的にせよ何にせよ、応答する私自身が耐え難いと感じることがあるかもしれない。それは人の主体としての脆弱性であるが、人は脆弱であっていい。つまり、寛容さを制約するものは、時間と人の脆弱さである。そして、それでも、殺さない・死なないならば、それだけで十二分に寛容である。