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3/28閣議後記者会見概要

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 射水市民病院の呼吸器取り外しについて、厚生労働大臣の3/28閣議後記者会見概要から。<本人意思が確認できないケースについて、本人でも家族でもない人が意思決定して死なせる*1>道を開くことについて、結論を出すのを早めるということらしい。大変危険な兆候、要批判。

(記者) 富山県の射水で、息が出来ない患者の人工呼吸器を外したということが問題になっているのですが、終末期医療の在り方について、厚生労働省ガイドラインづくりのようなものを始めてはいるのですが、なかなか進展していないのですけれども、そういう作成について急ぐというようなお考えはございますでしょうか。

(大臣) 事件自体は、警察が入っていますので、なかなか情報がつかめません。これは、捜査機関が入りますと、なかなか他の役所には情報が流れてきませんからやむを得ません。実態は、報道以上のものは知りません。しかし一方で、尊厳死の問題を含め、今までの判例も含めて、私自身3つくらいに分かれるのかなと思っています。1つは、あまりに痛みが激しいという中で、医療の行為によって死期を早めるという選択がある。それから2番目として、緩和ケア等を進めますよということになって、若干同じような問題が出てきます。それから3番目としまして、やはりもう患者さん自身の意識もなくなってきているし、今後の回復もなかなか見込めない、そして親族の同意、場合によっては本人自身の同意、それから医療現場における個人判断ではなく、例えば倫理委員会みたいなものでやるというようなこともあります。3番目のケースについては、少し議論を早める必要があるんだろうと思っています。今申し上げた1番目の医療行為によって死を早めるという問題については、相当な議論をしていかないとならないでしょう。法医学の問題、まさに個人としての倫理の問題、また宗教の問題もあるかも知れない。これは相当時間がかかるんだろうと思います。しかし、3番目の問題として、医療現場の個人判断ではなくて、例えば医療機関における倫理委員会みたいなもの、それから、本人もしくは家族というものがある場合に、どう考えていったらいいかということについては、あまり時間をかけない方がいいなという気がいたしております。後で委員会でもご質疑いただきますが、私は実は今日の朝「少し早めろ」と、これについて来年度いっぱい議論していって、それから結論を出すというのでは、少し時間的にかけすぎだという表現を使いました。そういった意味では、少しこの3番目のケースについては、もう少しスピードアップを図るように指示をいたしたところでございます。

(記者) 今の件ですが、具体的には尊厳死法案というものの扱いでしょうか、尊厳死という話になるかと思われるんですが。

(大臣) 尊厳死というのは、先ほど言いました1の問題、2の問題が絡んでいます。3の問題というのは、法案の問題であろうという問題も含めてあります。現実に医療の現場で本人なり、いろんな対応策を考えた上で、最終的には誰かが判断していくことは事実です。ですから、法律なのかなという問題も含めて、少し早めた方がいいんだろうと思います。

(記者) 法律で定めるのではなくて、ガイドラインみたいものということでしょうか。

(大臣) だから、そういうこともあるし、こちらの人の言うように法律というものもあるから、どちらでやるということの問題も含めての議論でしょう。既にここだけで2つ議論が出てしまっていますね。

(記者) 具体的には、例えば年内とかどういうお考えでしょうか。

(大臣) 今日言ったばかりですから、現場もびっくりしていると思います。
厚生労働省:平成18年3月28日付閣議後記者会見概要

*1:つまり、殺す。