モジモジ君のブログ。みたいな。

はてなダイアリーから引っ越してきました。

ソクラテスの刑死

 思いつき。ソクラテスの刑死=順法は、法と正義を別物と考える僕からすると、アホちゃうかこいつ、と正直思っていた。しかし、実はこれは誤解で、むしろ道を外れた法の暴力に対する最大の抵抗として位置づけた方が正しいんじゃないか。というわけでこれも読んでみよう。

ソクラテスの弁明・クリトン (講談社学術文庫)

ソクラテスの弁明・クリトン (講談社学術文庫)

追記

 『クリトン』読了。全然ダメでした(笑)。けど、ネタとしてはおもしろい。『ゴルギアス (岩波文庫)』でも感じたんだけど、法=正義という前提がどうしても入り込んでいる。『国家』と『法律』、『パイドン』あたりも合わせてチェックする必要あるな。

追記2

 『クリトン』を批判すべく読み直しているのだけど、おかしなことになっている。プラトンにおけるソクラテスは、<多数に従うより筋道だった説明を共にたどった一人に従うことの方がよい>というような意味のことを、確か『ゴルギアス』で言っていたはずだ。だから、『クリトン』における国法&判決=多数者の決定に逆らうな、という主張は矛盾していると、ごく素朴に思ったのだった。しかし、そもそも国法&判決≠多数者の決定と読むならば(善意に、というより、論理的に素直に読むなら)、これは僕の最初の想定を豊かに肉付けしてくれる読みになるのではないか。そんな気がしてきている。うーむ。というわけで、迷い道に入っているですよ。id:kenkidoさん。