モジモジ君のブログ。みたいな。

はてなダイアリーから引っ越してきました。

入植地撤退と不返還

なんというか、実に不思議な話。ガザでの入植地撤退は日本でも大々的に報じられている。その報じ方も呆れるほど一面的なものだったが*1、そもそも「撤退した後、その土地はどうなるのか」についての報道は僕の知る限りない。「撤退したんだから、パレスチナ人に戻されるんだろ」と思ってないだろうか。僕は思ってたけど。しかし、これが違う。すんごい話。

入植地はなくなっても、土地は戻ってこない?P-navi.info(赤字強調はモジモジ)



その入植者たちが去ったホメシュはいまや完全に閉じられている。

「まるで冗談です」

と語るのはブルカ村議会のムハンマド・アル・ラビさん。このホメシュの土地は元の持ち主の農民に戻されるのではなくて、イスラエル軍の用地に戻されるのだという。そのうえ、そのために村はさらに200ドゥナムほどの用地を接収されると予告された。

撤退するけど「返さない」って話。しかも追加接収まで。何かのコントだろうか、これは。これを報道しないマスコミは、単に情報が足りないというだけでなく、明白な嘘に加担しているも同然だ。

*1:本当に。数え上げればきりがないほど。たとえば、あれが「占領地」であることとか、日常的にパレスチナ人が受けている暴力と「お姫様だっこされての強制退去」というあまりにも理想的で平和的な絵の落差であるとか。もちろん、こういうからといって、イスラエル人同士の流血を期待してたわけではない。「なぜ同じ人道的ふるまいが同じ人間に対しては行われないのだ、ということの疑問を新たにした、ということ。