私はテロリストの一味です

　War is Terrorism with a bigger budget.*1

　アメリカのイラク攻撃の理由が、まったくのデタラメであったことは既に証明済みだ。そして、それを国際社会にあるべき正義にのっとった勇気ある軍事行動だと支持したのが我らが日本政府だ。なのに、（たとえばザルカウィのような）テロリストを批難する日本人は、自分達がテロリストの片棒を担いでいる当事者だということを、どうして都合よく忘れていることができるのだろうか。

　香田証生氏がどのような人か知らない。わかっていることは、彼も私も日本国籍を持つ人間であり、彼も私もイラクに対するテロリズムの責任の一端を負っているということだ。彼がどれほど周到な準備をして（あるいはせずに）イラクにいったのかは知らない。しかし、イラクに行く、という形でその責任と向き合おうとした彼を罵る言葉を僕は持たない*2。

*1:http://ch.kitaguni.tv/u/917/の左上の写真より。おそらくはイラクの、瓦礫にスプレーで書き付けられた落書き。

*2:彼が責任なるものを自覚してたかどうかは知らない。しかし、少なくとも次のことは言える。今この時期にイラクに行くことについて、アメリカによる武力行使以来の政治的状況をまったく考えずに、まったく純粋に「観光目的で」うろつく、ということはありえない。たいした証拠もなしに香田さんの渡航目的を矮小なものとする憶測が既に流布しているが（誰の利益の奉仕しているのだろうか？）、それを信じることのできる人たちって、どのようなリアリティの中に生きているのだろうか？僕の知る限り一番考えの足りない子であっても、そこまでの子はいないんだけど。