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問題は「金」という言葉が有するイメージ - 深夜のシマネコ読書録
2006-03-07 - ▼CLick for Anti War 最新メモ(3月7日)
そこにあるルールの中で奪うのが保守。
そこにあるルールを作り変えて奪うのが左翼*1。
結局奪うのではないか、と言うかもしれない。どこが違うのか。少しでも後ろめたさを感じなくていい、そういう影が少なくて済むような金を与えてくれるのが、左翼。金なら同じだと言うのが保守。金以外のものとの両立を目指すのが左翼。金以外のものを差し出せというのが保守。共に取り戻そうと言うのが左翼。奪ったものを奪った相手の目の前にちらつかせることを恥とも思わないのが保守。この違いを感受できない人は、次の本を10000回くらい読むとよいと思う。
- 作者: シモーヌ・ヴェイユ,冨原眞弓
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/03/16
- メディア: 文庫
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*1:右翼と左翼でもなく、保守と革新でもなく、保守と左翼という対比の仕方はイレギュラーだ。しかし、個人的には、これが一番座りがいい。第一に、右翼的な言動、思想というのは、その勇ましさと裏腹に、それは単なる防衛的な身振りにしかいえない。「保守」は、その本質を射抜いた表象だと思う。他方、左翼は、「非保守」としか言うことのできないものであり、批判されるべきどうしようもないバカどもから、そこにないものを生み出そうとする大変に創造的、真に革新的発想まで実に様々玉石混交だ。だから、「革新」と言うのも、なんか違うんだよね。というわけで、こういうズレた語法でやってみた。